給食。
最近人間関係が少なくなってきたように感じる。
37歳で今更、何でも話せる友達なんかが、これから出来るのだろうか。
〜小学校の給食中の時のお話〜
地域にもよると思うが、時々、変わり種のおかずが給食で出てきたことがあった。
今でも覚えている。
6年間でたった一度【イカ飯】が出てきて後悔した日。
僕はその日に生まれて初めて、イカ飯というものを口にした。
それは、衝撃的だった。
モチモチの餅米に出汁とイカの生臭さが染み渡っていて
イカに包まれた餅米を丸ごとイカと一緒に食す。食感も絶妙にマッチしている。
美味い!
小学生ながらにして世の中にこんな美味いものがあったのか!と感動すら覚えた。
だが、その日クラスで大半の人がイカ飯を残した。
クラスには必ずいるお調子者キャラクターのやつ、だいたい目立つやつ=イジメっこ
という小学校社会での暗黙なルールみたいなのがどこにでもあったであろう。
足が速い系やプールで泳げる系の人がモテてて、クラスの中でもリーダー的な存在になりがちである。そんな大半の人が、
イカ臭い!不味い!なんだこれ!
とおちゃらけ出してしまったのだ。
なんと、感化されたのか殆どの人がイカ飯を残し始めてしまった。
今にでも残りのイカ飯をおかわりしたい一心。なんならイカ飯がのっていたお皿まで舐め回していたい一心。そんな自分・・・
が、
イカ臭いし、もう2度と食わねよ!
と、暴言。一緒になっておちゃらけ出してしまったのだ。
イカ飯パワハラである。
完全に小学校社会の荒波で、自分の保身のために権力に流されたクズの誕生であった。
あの時
本当の自分が出せていたら、今と違う自分になれていたのかも知れない。
あの時
本当の自分が出せていたら、今より沢山友達ができていたのかも知れない。
あの時
本当の自分が出せていたら、クラスのみんながイカ飯をがっついていたかも知れない。
あの時の話を、今なら話すことができる。実は俺もだったんだよなんて友達もできるかも知れない。
【イカ友】募集中
チャンチャン。